2023/06/06
Musubiの機能で唯一使えるものといえばLINEユーザーと薬歴を連携だ。
この機能はLINEから自動で副作用確認の質問が送られ、問題がある回答をした人のアラートがWebブラウザのPocketMusubiに一覧として送られてくる。
我が社では導入当初、LINEや電話で相談されたとき、速やかに指導が必要な患者さんに対応した場合に服薬指導提供料2を算定していた。しかし、疑義解釈、個別指導のうわさから、そのような対応は服薬管理指導料に含まれるとのことで方針を変えた。
新たに健康食品を摂取し始めた場合の飲み合わせに関する回答をした場合など、前回服薬指導時にわかり得なかった情報、問題について対応したら算定することになった。
しかし、2024年の改定により、医師への書面報告が必須となり、ほとんど算定できなくなった。
毎日PocketMusubiに来る副作用チェックの回答はほとんどが大した内容でないため次回来局時に対応すればいい。この改定で、PocketMusubiを定期的に確認しなくてはならない手間が増えただけになってしまった。
ただ、患者様側からしたら薬局から定期的に連絡が来ることで「繋がっている感」があり、顧客流出の可能性は減っているかもしれない。AIが送っているのだが、患者様的には人間(私)が送っていると思っている。
まとめ
これまでMusubiについて多くの見解をブログにまとめてきた。👉『Musubi 使いにくい』
Google検索にいまだによく引っかかり、閲覧されていることを考えると、導入した経営者および担当者と、末端ユーザーの薬剤師の感覚の違いがあり、それを埋めきれていないのだろう。
Musubiを導入する薬局はこれからもあるだろうが、契約前に私のブログを参考にしていただければ幸いである。薬歴ソフトの変更を検討しているとき、変更後の調剤報酬の改訂や薬歴ソフトサービス内容の改変には注意しなくてはならない。特にLINEとの連携については、ある日突然LINEの不祥事によりユーザーが激減することもある。
その場合、Musubiを使う唯一の利点が消滅し、ただバチクソ使いにくい薬歴を高い金を払って使うことになるだけだ。
ひとりごと
薬歴、レセコンソフトを自分で作れないものか?と思うことがある。
私が学生アルバイトをしていた当時は電子薬歴などなく、紙薬歴の時代だった。のりづけでカッチカチになった分厚い薬歴が懐かしい。一方、会計の計算はレセコンが導入され、MS-DOSの画面で入力がなされていた。
時代は進み、OSにWindowsを使用していない薬歴、レセコンはほぼ見なくなった。完全にマイクロソフトの術中にはまっている。ただ、セキュリティ上使わざるを得ないのだろう。Linuxを使った薬歴ソフトを作ったら面白そうだ。と、色々と調べていたら医師会が無料で提供しているORCA(オルカ)というシステムにたどり着いた。
世の中、強者はいるもので、自分でORCAを使ってレセコンシステムを構築している開業医の先生がいた。👉竹原医師のレセコン0円生活
そのうちゲームチェンジャーが現れるかもしれない(笑)