2023/06/06
京大の理系学部で女子枠が設けられるそうだ。
その趣旨は女性的な考えを理学部、工学部にも広め、あらゆる視点から科学を発展させようということだろう。
一方、2024年東京薬科大学は女子部、男子部の受験枠をなくした。
薬学部に精通している人なら東京薬科大学に女子部、男子部があることを知っている人も多いだろう。
偏差値は女子部の方が常に高かった。
このような状況は何を意味するのだろうか?
結果的に当校ではここで言う男子枠が設置されていたのだ。
【医学部落ち】
私立の医学部で女性の合格ラインが上げられていた事案が何年か前にマスコミに取り上げられて話題になっていた。
医師不足の問題を解決するために行っていた対策だ。医師国家試験をパスした後、結婚、出産を機に女性は離職してしまうケースが男性と比べて多く、やむなしとされ黙認されていた。
一方、薬学部ではレベルの高い大学となると「医学部落ち」という人たちが結構いる。医学部を諦めた人たちだ。
親の中には医者になってからの激務を心配し、女性には大変だからせめて薬学部に行かせようと思う人達がいる。
すると薬学部に優秀な女性が流入し、その割合が多くなり、男性が減る。そして結果的に薬剤師の職場でも離職する女性薬剤師が多くなり困ることになる。その苦肉の策として『男子部』が設けられたのだろう。
だからと言って東京薬科の男子部出身の薬剤師が無能であることにはならない。しっかりと国家試験をパスしていれば薬剤師としてのスタートラインは同じであるからだ。
まとめ
昨今、大学受験における『枠』がメディアを騒がせている。
多様性の時代として、さまざまな視点から学問を見つめ、それを更なる発展に繋げようと模索している。その手段の一つとして、大学受験の入り口を細分化しているようだ。
男女比が明らかな士業はこの他にも多く、ヒトの心理、基質、興味によって結果的にそうなっているのだろう。
それを誰かの差金であるかのようにメディアは取り上げ問題にする。結果、少数意見に振り回され自ら首を絞める結果にならないように、男女比の問題は冷静に考えなくてはならない。