2023/06/06
ライブ配信アプリに潜入している。
あるイベントの最終日、トップを争う2人のライバーに潜入した。そこで闇を見てしまった。
結論から言ってしまおう。
その爆投げさん、サクラです、、、
ライブ配信アプリについてよくわからない方は下記リンクにまとめてあるのでそこを参照していただきたい。
MMチャット(仮名)というライブ配信アプリに潜入
ライブ配信アプリのシステムは多彩だ。人気に応じて時給がかわったり、事務所に所属して配信ポイントにより給与をもらう歩合制などなど。
MMチャットのシステムは運営側が用意したイベントにエントリーしてライブ配信をする。そこでリスナーからアイテムをもらってポイントを稼ぎ、1位を目指すものだ。無料で誰でも参加できる。
例えば、若者向け有名ファッション雑誌に写真が掲載される権利をめぐってオーディションが行われる。そのオーディションがライブ配信で稼いだポイント、Twitterのリツイート数などを競うことで1位が選ばれ決定する。
テレビ出演権がかかった歌姫を決めるオーディションイベント
可愛くて歌の上手なカズキちゃん
私がMMチャットに潜入した当初カズキちゃんという女性と知り合った。
彼女も初心者で、歌繋がりでお互いの配信を行き来するようになった。
オーディションイベント出場までまだ2週間ほどあったため、別の「ゆるイベ」に参加し、練習も兼ね実力試しをすることになった。
「ゆるイベ」とは本気で出場していないイベントのこと。一方1位を目指すイベントを「ガチイベ」という。
参加したゆるイベは
「高級食材、金目鯛1年分プレゼント」
イベント前から、あちこちに枠周りをして自分を売り込んでいたカズキちゃん。ゆるイベにもかかわらず次々とファンが増えていく。
「爆投げオジサン」と思われる人たちも次々にファンになっていく。
毎朝、出勤前にすっぴんをさらしながら化粧をするカズキちゃん。
すっぴんもソコソコ可愛いのだが、化粧をするとまるでキャバ嬢。
ただ、ケバケバしさがなく、清潔感があるのでおじさま達は虜になる。
夜の配信もコツコツとこなし、自分が配信しない時は夜中に爆投げさんの配信にお邪魔してリップサービスだ。
これを繰り返す。
そして、あっという間に人気ライバーになってしまった。
で、ゆるイベ最終日がやってきた。
イベント最終日、上位にいる参加者は当然、順位が決定する締め時間まで配信する。
最後の追い込みだ。
ファンも1位と2位が入れ替わるデッドヒートを目撃することになる。
自分の投げたアイテムがポイントに加算され推しの順位が決まる。
課金しているファンは必死だ。
カズキちゃんも1位と2位を1時間前から行き来することになった。
私はカズキちゃんの配信を見ながら、一方でライバルの「三代目ナッパおじさん」の配信を同時に見ていた。
一つのアカウントで別の配信を同時に見ることは不可能だが、サブ垢(サブのアカウント)で見ることができる。
MMチャットはリスナーが入室した通知を設定で切ることができるため、潜入することができる。これを潜るという。
ちなみに「潜ってます!」と一言いっておくのがちょっとしたマナーだ。
ライバルのナッパおじさんはどうやら爆投げさんのようだ。
次々に可愛い女の子が投げにくる。
察するに、その女の子たちはいつも爆投げしてくれるナッパおじさんのお礼に来たのだ。
可愛い女の子たちはアイテムでもらったポイントの20%が自分のコインとして使えるようになるため、課金しなくても人気の娘は爆投げできる。
次々とくる可愛い女の子に、なれた様子でお礼を言うナッパおじさん。
一体いくら課金してるのだろう?
そして、何者だろう?
MMチャットのアカウントにはレベルがある。アイテムを投げたり、投げられたりするとレベルが上がっていく。
うわさに聞いたが、30万円課金して投げた人がレベル50くらいになるとのこと。
ナッパおじさんはすでにレベル99。
振り切れている!!!!
いや?!
ナッパおじさんと検索すると、、、
四代目ナッパおじさん?
五代目ナッパおじさん・・・・?!
・
・
・
九代目ナッパおじさんまでいるではないですか!!!
しかも六代目まで全員レベル99!
「石油王?」
この手の世界では、爆投げさんを超越した人を「石油王」といいます。
湯水の如くアイテムを投げてくる人のことです。
こんな人を相手に戦ってはいけません!
善良なファンたちは日々一生懸命に働いているお金を切り盛りして大好きなファンのために投げているんです!
いくらなんでも勝てません!
残り10分、ナッパおじさんは配信中、カズキちゃんの話もしている様子。
しかも、上から目線で、、、
それもそのはず。数々の女の子を自分の爆投げで上位に上げてきたのですから、目は肥えているはずです。
配信はいよいよ大詰めになってきます。
ナッパおじさんのリスナーでカズキちゃんの配信状況を随時報告している「サッカー馬鹿」さんがいます。
私と同様に、カズキちゃんの配信にサブ垢で潜っているのでしょう。
「ダイアが投げられました」
「ガチイベで爆投げ予告している人いますね」
「アイテム停滞しています」
そんな報告が次々ときます。
敵を知らなくては戦いには勝てません。それは過去の戦国武将たちが証明しています。
カズキちゃんと同じガチイベに参加する他の推しがいて、事前調査しているのでしょうか?
カズキちゃんの情報が次々と入ってきます。
このような工作活動は戦いには必須だとナッパおじさんも言っています。
「相手を調査してくれる人いるのかねぇ?」
『(いますよー!ここにぃー!)』
心の中で叫んだ。
しかし、相手の枠に潜伏していることはカズキちゃんの枠には報告していない。
なぜ報告しないか、、、
そんなことしたら、カズキちゃんサイドは全員冷める、、、
現在、1位はナッパおじさん、2位はカズキちゃん
点差は徐々に迫るのだが、ここ一番でカズキちゃん側で誰か爆投げしたい雰囲気!
しかし、ここでナッパおじさんに30000円のアイテムが匿名で投げられる!
カズキちゃんサイドは残り3分、ここで1位を取りにいくか、ゆるイベだから2位に甘んじて、ガチイベまで余力を蓄えるかの相談が持ちかけられる。
カズキちゃん側の爆投げおじさんたちも気がついてきている、、、
無意味な戦いは避けるべきだ
結局、、、
カズキちゃんは2位となる、、、
これで、めでたし、めでたし、、、
とはならなかった。
私は見てしまった。
30000ポイントのアイテムを投げた、匿名のアカウントにナッパおじさんのリアクションが薄かったのだ。
課金して30000円、配信で獲得したら15万ポイントも稼がなくてはならないのだ。
そんなアイテム投げられたら普通はもっと驚くし、感謝の意を最大限に伝えるだろう、2位を大きく突き放したこの30000ポイントは大きい。
私は何個か推理を立てた。
匿名で30000円の爆投げをしたのは
1、ナッパおじさんにお礼をしたい女の子
2、ナッパおじさん自身のサブ垢
3、ナッパおじさんの黒幕
4、MMチャット運営サイド
5、カズキちゃん側の黒幕
配信直後に誰がどれだけ投げたかランキングになって提示されるので、匿名で投げても名前はわかってしまいます。
今回の配信で30000円投げた人の名は「那須野原」さん
那須野原さんをユーザー検索すると
なんと、、、
「ユーザーは見つかりません」
さあ、闇が深くなってきた
過去に累計でナッパおじさんに投げられているポイントランキングを調べても那須野原さんはいません。
しかし、30000ポイント以上投げているアカウントが6人
そのうち5人は可愛い子でお礼で投げていると推察する。
MMチャットはユーザー名を一時的に変えることができるため1人に絞られた。
名前を一時的に変えたのなら、「チョコレート」さん しかありえない。
他の女の子たちは自分のファンが1000人前後いるため、一時的に爆投げするために推しマークなどついた名前を変えるようなことはしないはずだ。
チョコレートさんのプロフィールにはリス専とだけ書いてある。
チョコレートさんはナッパおじさんの隠しサブ垢なのか?
ただ、チョコレートさんはサッカー馬鹿さんと同様、配信中のカズキちゃんの状況報告もしているため、ナッパおじさんのサブ垢ではない。
推理1と2は消えた。
随時相手の状況報告をしていたチョコレートさんが一時的に、名前を変え、さらに匿名でなげる必要があるだろうか?
わざわざそんなことまでしてチョコレートさんはなぜナッパおじさんを勝たせたかったのか?
3の可能性は低い
チョコレートさんと那須野原さんが同一人物でないとすると、大変なことになる。
システムの矛盾が出てくるのだ。
爆投げした累計履歴が残らないと言うことはシステムを管理できる人になる。
それはMMチャット運営サイドの工作と言うことになる。
しかも、4、5が手を結んでいたら最悪だ。
それをナッパおじさんが知っていたら、茶番だ。
カズキちゃんは公認ライバーとしてどこかの事務所に所属してポイントの恩恵を受けているはずだ。
そう、報酬が発生しているはずだ。
カズキちゃん自身が黒幕の存在を知っていたとしたら地獄なのだが、顔出ししているカズキちゃんとしては、かなりリスキーなのでそれはありえない。
カズキちゃんの所属する事務所の工作。
MMチャット運営側の工作。
このどちらか、もしくは両方であると推察する。
30000円投げられた時のナッパおじさんのリアクションが薄かったのはなぜだろう?
投げられた瞬間は匿名でわからないのだが、自分のアカウントの累計を見ればすぐにわかったはずだ。
ナッパおじさんは那須野原さんが誰かわかっている。
私の推理をまとめるとこうだ、、、
那須野原さんはMMチャット運営側のゴーストアカウントで、カズキちゃんを取り巻く爆投げファンたちの潜在能力の調査にやってきた。
ナッパおじさんは長年の経験から那須野原さんのようなゴーストアカウントがあることを知っている。そして口止めされている。
または、ナッパおじさんはMMチャットサイドの人間である。
カズキちゃん所属事務所は爆投げファンが多い成長著しいライバーを囲って情報提供し、MMチャット側から報酬を得ている。
MMチャットは爆投げさんがたくさんいるライバーを狙って爆投げを促す工作をして稼いでいる。
冷めた、、、
高校生、中学生ですら頑張っている配信アプリでこのような茶番がされていたのか、、、
オーディションに通るために、毎日の時間と労力を費やしているライバー、、、
我が子に爆投げする親、、、
コンピューターで加工された顔に群がる爆投げおじさんたち、、、
気づいて欲しい、、、
幻想なのだ
上記はフィクションです。記載した団体、名前、システムは架空のものです。